横浜船員保険病院 副院長 兼 外科部長 長堀 優 先生

横浜船員保険病院にて、副院長として患者さんと向き合う日々を送る長堀優先生。「今、医療の現場で必要とされているのは、東洋の『善悪不二』という精神。善も悪も分かち難いものであり、そのときどきによって移り変わるという、柔軟な考え方です」。
がんなどの重い病気を抱えた患者さんの心の負担やストレスを軽減すべく、長堀先生は従来とは違ったアプローチを模索し、実践し始めています。
統合医療の可能性…
心の健康を考える
私の専門は外科であり、がん患者さんの外来診療や、ご相談に乗ることがとても多いです。がん治療における近年の進歩はめざましく、患者さんのQOL(クオリティ オブ ライフ=生活の質)の向上を目指した療法が幅広く行われるようになってきました。
そして近年、精神的ストレスががんに大きく関わっているということが、科学的な面から証明されるようになってきました。がん細胞は、酸素の少ない環境ではブドウ糖を利用して活発化する性質があります。ストレスが加わると人間の血管は細くなり、臓器に充分な酸素が行き渡らなくなります。するとがん細胞が活発になるわけです。
つまり、ストレスの軽減によって臓器の酸素を増やし、がん細胞が生きにくい状態をつくり出すことができるのです。その事実から、がん患者さんの『心』にアプローチし、治療に役立てるという、新たな可能性が生まれました。
もはや西洋医学だけでは限界があります。今、代替医療や東洋哲学などすべてを集結させた統合医療が必要とされているのです。
心の在り方が、
病の進行に関わってくる
患者さんの心の在り方が病気の進行に影響を与えていると、これまでの経験からはっきり感じています。
私も若い頃は西洋医学を唯一絶対のものとして信じていました。しかし、これまで接してきた多くの患者さんや、代替医療によって脳腫瘍を治した先生、自然療法によってがんを消した寺山心一翁さん、恩師であるヒーラーの岩村さんなど、さまざまな人との出会いによって、私の価値観が大きく変わることになったのです。
がん患者さんの多くは、焦燥感や恐怖感に捕われています。負の感情はエネルギーを消耗し、心を疲弊させ、結果的に病気を悪化させるという悪循環に陥りやすくなります。気持ちを平穏に保つ『心の健康』はとても大切なのです。当院では実際に、アロマなど心身をリラックスさせるセラピーを導入しています。
さらに、心の健康にもっとも必要なのは、愛、感謝、人との繋がり、そして受容。病を受け入れることは決して敗北ではありません。
仏教には『同治』という言葉があります。病を退治しようとするのではなく、受け入れ、うまく付き合っていこうという考え方です。その気持ちがかえってがん細胞を大人しくさせたり、進行を遅らせたりすることがあると感じます。
また、「病によって、自分の心を見つめ直すきっかけになった」という方もいらっしゃいます。受け入れることで気付くこともあるんです。
多くの縁をもたらしてくれたJWTは
人と人を繋ぐお茶
JWTは、人にすすめられて飲むようになりました。統合医療に関するさまざまな情報やきっかけを与えてくださった方々が、揃ってこのお茶を飲んでいたんです。親しくなった後でJWTを飲んでいることを知り、「あなたもですか?」と驚いたことが何度もあります(笑)。
私にとってこのお茶は、人と人とを結び付ける存在です。
今後は、多くの人が気軽に集まり、健康について考え、話し合える場を提供していきたいです。それこそが病院の真の役割ではないでしょうか。
●ながほり ゆたか

1958年東京都生まれ。群馬大学医学部卒業。横浜船員保険病院 副院長 兼 外科部長。
専門分野は一般・消化器外科:ことに食道・胃がんの治療(手術・化学療法)。
日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん治療医認定医、日本消化器病学会専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、信州大学医学部組織発生学講座委嘱講師。