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鈴木秀子 コラム鈴木秀子 コラム

祈りの本質

新年を迎える、新たな出発にある時、私たちは自分を見つめ直し、次なる目標に向かって進み出そうとします。年の始めであれば、神社やお寺に出掛けて、「自分の人生が良くなりますように」「自分に良いことがありますように」とお祈りをするのではないでしょうか。それもお祈りの行為ではあると思いますが、お祈りの本質というのは、お願い事を叶えてもらうということではなく、自分が生かされていることを始め、与えられているすべてに感謝をすることです。自分はこんなにも多くのものを与えられている、その恵み、大自然の慈しみを思うことです。命があること、健康であること、家族があること、それらは決して当たり前ではありません。

そして、私たちが生かされている大きな存在に感謝を捧げると同時に、身の回りの人たちにも感謝を捧げ、その人たちの幸せも祈ることが本当の祈りにつながっていきます。感謝を怠らない人は絶対的に幸せです。不幸せな人というのは感謝を怠る人です。お祈りとは今年一年の決意のようなもの。ともに感謝しながら、お互いを大切に思い合い、みんなで一緒に幸せになりましょうと感じること、それがお祈りの本質だと思います。

聖心会せいしんかいシスター
鈴木 秀子先生

1932年静岡県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。フランス、イタリアに留学し、ハワイ大学、スタンフォード大学で教鞭をとる。聖心女子大学教授を経て、国際コミュニオン学会名誉会長。著書に『9つの性格エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係』など多数。

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