芸術の秋です。目に見える外の世界で、物事が思い通りスムーズにはかどり、体も健康で、周りの人たちもみんな良い人なら、もちろん都合が良いし、幸せで生きやすいかもしれません。けれども、それとは違う、目には見えない幸せが私たちにはあります。
あるアメリカでのエピソードです。学校の先生が「感謝するものを描こう」と子どもたちに絵を描かせました。みんな親御さんがくれた自転車や電車のおもちゃなど、自分がもらったものをいっぱい描いたのです。しかし、その中に一人だけ、無骨な手を描いた男の子がいました。友達は「神様の手かな。いっぱいおもちゃもらえるもんね」なんて言っていました。本人に聞くと、「先生の手」と答えました。実は家庭環境が良くなく周りと馴染めないその子の手を、いつも先生は握りしめていたのです。先生は、その時「感謝とはこれなんだ」と思いました。それは自分が感謝されたからではありません。それを言ってくれた男の子への感謝の気持ちが湧いてきたのです。子どもが感謝してくれるような何かが自分にはできる、それに感謝することが大切なのだ、と気付いたのです。芸術とは、普段目に見えないものに気付かせてくれる存在です。JWティーでも飲みながら、芸術の秋を楽しんでみてはいかがでしょうか。