われわれが生きるのは、
ただ美を発見するためであり、
他のすべては一種の待機である

自然は気づきを与えてくれます。夜空を見上げ満点の星を見て、学んだばかりの銀河の大きさに心打たれます。果てしなく永遠に広がる宇宙、地球の極小な存在を知ります。そこに住む自分がいかに小さなことに悩んでいたのかも知ります。壮大な大自然を前にし、自然の圧倒する力と荘厳な美しさに、誰もが心打たれたことがあるはずです。大自然に触れ、人が自然に生かされていることも知ります。土の匂い、澄んだ空気、美しく四季を彩る花々、忘れていた何かを取り戻したように自分の素に戻れます。

死もまた自然の理です。人は死を前にして、どう生きれば良いかを知ります。死を前に本当に大切なものは何だったのかを知ります。感謝の言葉を伝えなかったこと、笑顔で優しく接しなかったこと、思いやりを持てなかったこと。長く人を許せなかったこと。後悔する前に私たちにできる時間はあります。こうして生きているからです。最初は少しだけでも良いと思います。少しだけ優しく、少しだけ思いやりを持ち、少しだけ優しい言葉を使う。そして喜んで生きることを心に留めておく。この人生を悔いなく生きる。それだけで生き方は変わります。