私たち日本人は、一つのことに専心することを「道」として文化にしてまいりました。その道がどんな道であっても終わりのない自己研鑽する道です。道にある者、自らに向き合い、無為自然※に自らを知ることに専念します。いくつもの出会いの中で学び、何かに導かれ、終わりのない道に進む。それぞれの道が、私たちの文化を支えてきました。時が変わっても私たちの日本と日本人の役目は変わりません。
内村鑑三は講演録の中で日本国の天職は何かと問うています。答えはなく言葉は終わりますが、あらためて日本国の天職はと問われ、惑うことなく日本国の天職は世界の平和を祈ることと答えられます。「喜びの声を発すれば喜びの人となり、悲しみの声を発すれば悲しみの人となる」と内村鑑三の言葉にあります。私たちが発する声がいつも喜びの声となり、平和を祈る想いとなって世界は変わります。日本の目覚めは、私たちの中にあります。
※作為がなく、宇宙のあり方に従って自然のままであること。